丸山さんの証し                            燈心TOPページへ


YUKOのオルガン修行録
〜天にまします我らの父よ〜

丸山 裕子

 私には、オルガンのお父さんがいます。リチャード ワーグナー先生。私がアメリカでお弟子入りした、最初の先生です。現在、75歳で、現役のオルガニストです。はじめて先生にお会いした時、私は讃美歌一曲さえ、パイプオルガンで弾く事ができませんでした。指で弾く部分は弾けても、足で弾くペダルは、全くできませんでした。その私を、大事に大事に育ててくださったのがリチャード先生です。

アメリカに来たばかりの頃の私は英語の力も弱く、先生はコミュニケーションを取るのに大変苦労されたと思います。それでも、先生は決して声を荒げる事無く、丁寧に根気良くご指導下さいました。先生が、コンサートや教会でオルガンを弾かれる時、いつも私を側に置いて下さいました。 本来お弟子であれば、舞台の袖でお師匠の演奏を聞いて学ぶはずですが、私は、お師匠が立っておられる舞台の上で学ばせていただきました。

私は、オルガンのお父さん、リチャード先生に、オルガニストとしてオムツを取り替えていただき、ミルクを与えていただき、育てて頂いて、今、ルーサーセミナリーで学べるだけの力をもらえたと感謝しています。

主の祈りの最初で、私達は呼びかけます「天にまします我らの父よ」と。キリスト者とし生きる上で、私達は、「天のお父様」にオムツを取り替えていただき、ミルクを飲ませて頂きました。時には反抗期が起こる事もあるでしょう。そして、時には、その大きくたくましい腕の中で、安らぎを覚えます。キリスト者として、「天のお父様」を持つ私達は、だからこそ、辛く困難な道がやってきても、強く胸を張って歩いて行けるのだと私は思います。

1月30日金曜日。ルーサーセミナリーの礼拝で初めてオルガン奏楽の機会を頂きました。

オルガンのお父さん、リチャード先生をこの礼拝にお招きしました。奇しくも私が、前奏と後奏で弾いた曲は、メンデルスゾーン作曲のソナタY でした。このソナタは、教会讃美歌364番。Vater unser im Himmelrich [天にいます父は]をもとに作曲されたものです。

礼拝終了後、リチャード先生が、開口一番「I am proud of you.」(私はあなたを誇りに思います)と言って下さいました。

キリスト者の歩く道は、決して楽な道ばかりでは無いと思います。いえ、困難な道のほうが、多いかもしれません。しかし、私達は決して恐れる事無く歩く事が出きると思います。私達は、「天のお父様」に育てられ、そしてキリスト者として生き、いつも「天のお父様」と呼びかけることができます。皆さんが、日々、様々な困難と向き合い、その中でも1歩でも前に歩き出そうとしている姿を、「天のお父様」は必ず見ていて下さいます。そのような私達一人一人に、「天のお父様」は、きっと語りかけて下さっていると思います。

I am proud of you」(私は、あなたを誇りに思います)と。



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